介護福祉士のパート合格とは? 仕組み・基準点と持ち越せる期間
介護福祉士試験のパート合格は、全体で不合格でもA・B・Cのパートごとに基準点を超えれば、そのパートを翌々年の試験まで免除できる仕組みです。第38回から始まり、第39回から不合格パートだけを受けられます。基準点と申込みの選び方をまとめました。
この記事の内容
介護福祉士試験のパート合格は、試験全体では不合格でも、A・B・Cの3つのパートのうち基準点を超えたパートを「合格パート」として、合格した試験の翌々年の試験まで受験を免除できる仕組みです。第38回(2026年1月)の試験で初めてパートごとの判定が行われ、次の第39回(2027年1月31日)からは、不合格だったパートだけを受けることができます。
たとえば第38回でAパートだけ合格した人は、第39回ではB・Cパートだけを受け、そこで基準を満たせば全パートがそろって合格になります。この記事では、パートの分け方、基準点の決まり方、持ち越せる期間、申込みのときの選び方を順に説明します。
3つのパートと配点
試験は125問(1問1点)で、次の3つのパートに分かれています。
| パート | 配点 | 科目群 |
|---|---|---|
| Aパート | 60点 | 人間の尊厳と自立・介護の基本/社会の理解/人間関係とコミュニケーション・コミュニケーション技術/生活支援技術 |
| Bパート | 45点 | こころとからだのしくみ/発達と老化の理解/認知症の理解/障害の理解/医療的ケア |
| Cパート | 20点 | 介護過程/総合問題 |
Aパートは午前、B・Cパートは午後に行われます。
合否はどう判定されるか
まず全体で判定する
全パートを受けた人は、まず総得点で判定されます。総得点が合格点以上で、11の科目群すべてで得点があれば、そのまま合格です。第38回の合格点は125点中64点でした。
全体で届かなかった人はパートごとに判定する
総得点が合格点に届かなかった人は、次にパートごとに判定されます。あるパートの基準点以上を取り、かつ、そのパートを作る科目群すべてで得点がある場合、そのパートが合格パートになります。
パートの基準点の決まり方
パートの基準点は、全パートを受けた全受験者の各パートの平均点の比率で、全体の合格点を分けて決めます。第38回の基準点は次のとおりでした。
| パート | 配点 | 第38回の基準点 | 配点に対する割合 |
|---|---|---|---|
| Aパート | 60点 | 32.23点 | 約54% |
| Bパート | 45点 | 20.43点 | 約45% |
| Cパート | 20点 | 11.33点 | 約57% |
| 全体 | 125点 | 64点(全体の合格点) | 約51% |
3つの基準点を足すと、ほぼ全体の合格点の64点になります。受験者の平均点が低かったパートほど、配点に対する基準点の割合が低くなる仕組みです。基準点は小数点以下第2位まで示され、1問1点の試験なので、たとえばAパートは33点以上で基準を超えます。
第38回のパート合格者の数
厚生労働省の発表では、第38回で全体の合格者54,987人とは別に、パート合格の人数が次のように示されています。
| パート | 第38回のパート合格者 |
|---|---|
| Aパート | 3,935人 |
| Bパート | 1,509人 |
| Cパート | 6,181人 |
配点の少ないCパートの合格者が多く、Bパートの合格者は少なめでした。
合格パートを持ち越せる期間
合格パートは、パート合格した試験の翌々年の試験まで有効です(社会福祉振興・試験センター)。
| パート合格した試験 | 免除を使える試験 |
|---|---|
| 第38回(2026年1月) | 第39回(2027年1月)・第40回(2028年1月) |
| 第39回(2027年1月) | 第40回・第41回 |
受験の手引では、合格した最後の年から数えて翌年・翌々年までとしています。期限を過ぎた合格パートは使えなくなるため、たとえば第38回のAパート合格を生かせるのは第40回までです。
申込みのときの選び方
2回目からは2つのどちらか
パート合格がある人は、申込みのときに次のどちらかを選びます。
| 選び方 | 受けるパート | 向いている人 |
|---|---|---|
| 全パートを受ける | A・B・Cのすべて | 合格パートの点数も伸ばして総得点で合格したい人、合格パートの期限を延ばしたい人 |
| 不合格パートだけを受ける | 合格していないパートすべて | 苦手なパートに勉強の時間を集めたい人 |
不合格パートのうち一部だけを受けることはできません。たとえばAパートだけ合格している人は、B・Cの両方を受けるか、全パートを受けるかのどちらかです。
受験手数料は、全パートを受けても一部のパートだけでも20,510円で同じです(第39回)。
パートごとの勉強の配分
不合格パートだけを受ける場合、受けるパートの基準点を超えることが目標になります。Cパートは介護過程と総合問題の20問だけで、1問の重みが大きいパートです。Bパートは医療的ケアや認知症の理解などの科目群を含み、どれか1つの科目群でも0点だと合格パートになりません。
初めて受ける人は全パート
初めて受ける人と、第37回以前にだけ受けた人は、全パートを受けます。パート合格の仕組みを使えるのは、第38回以降にパート合格した人です。
第39回の日程と当日の時間割は介護福祉士試験2027の日程にまとめています。
よくある質問
Q. パート合格したら、そのパートは勉強しなくてよいですか。 不合格パートだけを受けるなら、そのパートは試験に出ません。ただし、介護福祉士として働くうえで必要な知識であることに変わりはありません。また、全パートを受ける選び方をした場合は、合格パートも採点されます。
Q. 不合格パートだけを受けたときは、何点取れば合格ですか。 受けたパートごとに、その回のパートの基準点以上を取り、そのパートの科目群すべてで得点があれば合格パートになります。全パートがそろった時点で試験に合格します。基準点はその回の受験者の平均点から決まるため、事前には分かりません。
Q. 第37回以前に受けて不合格だった分は、パート合格になりますか。 なりません。パートごとの判定は第38回から始まったため、第37回以前の結果にはパート合格がありません。
出典・参考にした一次資料
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