福祉人材センターの求人登録の手順|ハローワークとの違いと扱う求人の範囲
福祉人材センターへの求人は「福祉のお仕事」の事業所マイページから申請し、センターの承認を経て公開されます。福祉の仕事に絞った無料の職業紹介の機関で、扱う求人の範囲や受け持ちの単位がハローワークと違います。
この記事の内容
福祉人材センターに介護の求人を出すには、全国の福祉の求人を集めたサイト「福祉のお仕事」で 事業所マイページの登録を申請し、承認を受けてから求人票を申請 します。求人票がセンターに承認されると、希望した日から公開されます。申込みから採用まで費用はかかりません。
ハローワークとの大きな違いは、福祉の仕事に絞った機関であること と、扱う求人の範囲が都道府県によって違うこと です。この記事では、登録の 7 つの手順と、ハローワークとの違い、両方に出すときの注意をまとめます。
福祉人材センターとは
福祉人材センターは、社会福祉法第93条にもとづいて都道府県知事の指定を受け、都道府県の社会福祉協議会 に置かれている機関です。センターの業務(同法第94条)には、福祉の仕事についての無料の職業紹介が含まれ、厚生労働大臣の許可を受けて行っています。
| 名前 | 置かれているところ | 役割 |
|---|---|---|
| 福祉人材センター | 都道府県の社会福祉協議会 | 都道府県の中の求人・求職の受付と紹介、研修、就職フェアなど |
| 福祉人材バンク | 一部の市の社会福祉協議会 | センターの支所として、地域の求人・求職を受け付ける |
| 中央福祉人材センター | 全国社会福祉協議会(同法第99条) | 都道府県センターの連絡・支援、「福祉のお仕事」の運営 |
センターは職業紹介のほかに、職場体験、就職フェア・面接会、事業所の訪問・相談なども行っています。また、離職した介護福祉士などがセンターに届け出る制度(同法第95条の3)があり、資格を持ちながら福祉の仕事を離れている人とつながる窓口にもなっています。
求人登録の 7 つの手順
「福祉のお仕事」で示されている流れは次のとおりです。
| 順 | すること | ポイント |
|---|---|---|
| 1 | 事業所マイページの登録を申請する | 受け持ちのセンター・バンクが承認すると、メールで知らせが届く |
| 2 | マイページにログインする | 承認の後に使えるようになる |
| 3 | 法人・事業所の紹介情報を入れる | 任意。事業所の雰囲気や取り組みを伝えられる |
| 4 | 求人票を申請する | センターの承認の後、希望した日から公開される |
| 5 | 応募を受ける | センターからの紹介と、インターネットからの直接の応募の 2 つの経路がある |
| 6 | 選考する | センターの紹介の場合は紹介状などが届く |
| 7 | 採否を登録する | 結果をマイページに登録し、応募した本人にも連絡する |
求人票を書くときの注意
求人票は、職業安定法の労働条件の明示の決まりにそって書きます。2024年4月からは、業務と就業場所の「変更の範囲」、有期契約の更新上限も明示の項目に加わっています。項目ごとの書き方は 介護の求人票の書き方と必須項目 をご覧ください。
公開される期間や、期間が過ぎたときの更新のしかたは、受け持ちのセンター・バンクで確かめてください。
ハローワークとの違い
| 項目 | 福祉人材センター | ハローワーク |
|---|---|---|
| 運営 | 都道府県の社会福祉協議会(知事の指定) | 国(厚生労働省) |
| 扱う仕事 | 福祉の仕事に絞る | 全ての職業 |
| 費用 | 無料 | 無料 |
| 申込みの入口 | 「福祉のお仕事」の事業所マイページ | ハローワークの求人者マイページ、または窓口 |
| 受け持ち | 都道府県ごとのセンター(一部の市にバンク) | 事業所の所在地を受け持つハローワーク |
| 求人の範囲 | 社会福祉事業は全国共通。介護保険事業所・有料老人ホームなどは都道府県によって違う | 法令に違反しない雇用の求人 |
| 応募の経路 | センターの紹介と、インターネットからの直接の応募 | ハローワークの紹介と、オンラインの自主応募 |
| 有効期限 | センター・バンクで確かめる | 原則として受理した月の翌々月の末日 |
扱う求人の範囲
「福祉のお仕事」の説明では、福祉人材センターが扱う求人の範囲は、共通の部分と都道府県によって違う部分に分かれています。
| 区分 | 主な事業所 |
|---|---|
| 全ての都道府県で共通 | 社会福祉法第2条の社会福祉事業を行う事業所(社会福祉法人の場合は公益事業も含む) |
| 都道府県によって違う | 介護保険法の介護保険事業所、障害者総合支援法の事業所、有料老人ホームなど高齢者・障害者に関する法律にもとづく施設、自治体の条例や補助による福祉の事業所、行政の相談所 など |
介護保険の事業所の求人でも、都道府県によっては扱いが分かれるということです。自分の事業所の求人が扱われるかは、各センター・バンクのページにある「取扱う求人の範囲」か、受け持ちのセンターに確かめてから申請します。
登録している求職者
福祉人材センターに登録しているのは、福祉の仕事を探している人です。資格を持っている人、離職した介護福祉士、未経験から福祉の仕事を始めたい人などが、センターの相談や研修を通じて登録しています。ハローワークは全ての職業の求職者が登録しているため、ほかの業界から介護の仕事に移る人と出会える経路になります。
助成金との関係
ハローワークの紹介を経た採用は、特定求職者雇用開発助成金などの対象になりえます。ハローワークのオンライン自主応募は紹介状が出ないため対象外です。福祉人材センターの紹介を経た採用が助成金の対象になるかは、助成金ごとの要件で決まるので、申請の前に労働局やハローワークで確かめてください。
両方に出すときの注意
ハローワークと福祉人材センターは、両方に同じ求人を出せます。どちらも無料なので、介護の求人ではよく併用されます。
- 条件をそろえる:賃金・勤務時間・休日などを変えたときは、両方の求人を同じ日に直す。求人の情報を正確で最新に保つのは求人を出す側の義務(職業安定法第5条の4)
- 採否を両方に知らせる:ハローワークにも、センターのマイページにも、採否の結果を登録する
- 応募の経路を記録する:どの経路からの応募か、紹介状があるかを表にしておくと、助成金の申請や採用の振り返りに使える
センターの行事も使う
福祉人材センターは、都道府県ごとに就職フェアや面接会、職場体験の受け入れを行っています。求人票を出すだけでなく、こうした行事に参加すると、求職者と直接話す機会が作れます。日程と申込みの方法は、センターのホームページや「福祉のお仕事」で確かめてください。
費用をかけない求人の出し方の全体は 介護の求人を無料で掲載する方法 にまとめています。
よくある質問
Q. 福祉人材センターに求人を出すのに費用はかかりますか。 かかりません。福祉人材センターの職業紹介は無料で、採用が決まっても手数料はかかりません。就職フェアの出展などは、主催者の案内で条件を確かめてください。
Q. 有料老人ホームの求人も出せますか。 都道府県によって違います。有料老人ホームは、センターごとに扱いが違う範囲に入っているので、受け持ちのセンターの「取扱う求人の範囲」を確かめてください。
Q. 複数の都道府県に事業所がある法人は、どこに申請しますか。 扱う求人の範囲が都道府県ごとに違うため、就業場所がある都道府県のセンター・バンクに、申請のしかたと扱いを確かめてから出すのが確実です。求人票は就業場所ごとに分けておくと、条件の違いも伝わりやすくなります。
出典・参考にした一次資料
Findcare求人は、医療・介護・福祉の事業所の求人を載せる求人サイトです。求人の掲載と応募の管理は無料です(期限はありません)。料金は、Findcare求人を通じて応募のあった方の採用が決まったときだけ発生します(料金について)。
事業所の求人を出す(無料)この記事は、公的な資料をもとにした一般的な解説です。制度・金額・日程は改定されることがあります。実際の手続きや個別の事情については、記事の出典の実施機関や、お住まいの都道府県・市区町村、ハローワーク、労働基準監督署などの窓口でお確かめください。